
糸を探して
糸に関していえば、色々な国からたくさんの糸を取り寄せ、試作に試作を重ね現在使用している糸まで辿り着きました。
アクリルに始まり、ポリエステルやウール、単糸や双糸それぞれラグの表情に大きく影響してきます。
ウールに関していえばニュージーランドのロムニー種の糸が強く、カーペットでの使用は世界的にシェアを獲得しています。
お肉と同様に肩や背中、サイドと言った具合に部位によって風合いが変わり、それらをミックスして理想の糸にしていきます。
それらのラグに使われる糸は国内でも海外でも一般向けにはあまり流通しておらず価格もそれなりの値段となってしまいます。

専用である理由
簡単に入手できるものは手芸センターなどで販売されているいわゆる手芸糸。
柔らかい風合いが特徴的ですが、ラグとして使用するのは用途が違います。
ふんわりとしたラグには仕上がりますが、柔らかさ故すぐにダメになってしまいます。
ラグに使われる糸は強く撚った芯のある糸でなければいけません。逆にラグの糸を編み物等で使用するのもNGで、
撚りが強いため真っ直ぐ編んでも歪んでしまいます。
ラーメンを食べに行って麺だけそうめんを使うような話で同じ麺ならなんでもいいって話じゃないです。
それぞれ理由があって専用の物が存在しているので、タフティングをされる方はぜひ専用の糸を使ってみてください。
私たちのタフティングワークショップでもお使い頂けます。
都市部では色々なワークショップがありますが、ラグ専用糸でタフティングできるお店もあれば、そうでないお店もあります。
その辺りがワークショップの価格に反映されていますので、ご自身で価格と相談して選ばれるのが良いかと思います。
ビンテージのその先へ
余談ですが、先日ヨーロッパのアートラグシーンで人気のある2plyのウールの糸をサンプルで取り寄せました。製作した感じや肌触り、耐久性も問題なく、北欧のRYAやリュイユを彷彿させるビンテージ感漂う糸で物凄くいい!ってなりましたがMOQ(ミニマムオーダー)が予想以上に大きく、今の私たちでは捌き切れないと判断しあえなく断念いたしました。。
私たちの製作のきっかけはビンテージラグが好き。ただそれだけですので新しい素材よりも古い素材に惹かれてしまいます。1970年あたりからラグは化繊へと変化していき現代に至るまで新しい素材へとアップデートされていますが、古くても良いものならそちらを選択するのがラグミーです。
タフティング体験ワークショップまだ空席ありますので是非!